お金の教養を身につけ、大切な家族を守る

ファイナンシャルプランナー
笠井 真喜 さん


文=多田 修(株式会社マルモット)この記事は「マルモット新聞95号」を再編集したものです。

 「もう8年もテレビのない生活をしていますが私、そんなに変わっていますかぁ……」「周りからよく宇宙人と言われるんですが何でしょうねぇ……」
 初めて出会ったときに感じた、おっとり独特な印象から一転、話をすると芯がしっかりして魅力的なファイナンシャルプランナー・笠井真喜さん。

プロフィール/ かさい・まき 昭和62年生まれ。三重県鳥羽出身、西淀川区在住。2級ファイナンシャルプランニング技能士、アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー。TOEIC最高730点

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 「大学は経済学部で卒業後、金融系に就職したかったんです。しかしリーマンショック後で家系が福祉系だったこともあり、ひとまずヘルパーを取得し、特養(特別養護老人ホーム)で2年働いた後に看護師を目指しました。昼間看護学校へ通いながらも、学費と生活費のために夜勤を含むバイト3つ掛け持ちで、かなりハードな毎日でした。
 他の人より勉強する時間がないので無駄なく効率化を考えたあげく『記憶定着率』に着目しました。授業中は周りに見向きもせずただひたすら集中し、寝る前にはその日1日学んだことを全部復習しました。
 脳には記憶をつかさどる海馬という部位があり、海馬が睡眠中にその日インプットした必要な記憶を残し、そうでない記憶は削除されるので就寝前の復習は効果的です。さらに朝起きて一番疲れていない脳にもう1回復習し、追い込むと記憶定着率がぐっと上がります。
 もう一つ大事なことは暗記するより理解力。急がば回れと理解する、イメージできるのが一番近道なんです。
 あっ、その頃からテレビはうちにはありません。集中したいってのもありましたが、テレビの情報が10年後の自分に役立つわけじゃないと思って。結果、全国模試3万人中46位という高成績で、わずか3年で正看護師に転職しました。
 しかし病院の現場では、お金がなくて望み通りの治療やサービスが受けられない患者さんや、大切な人を失っても葬儀代すら出せない家族など、厳しい境遇の人たちが多い現実に、私は何のために経済を学んできたのか、もっと自分を活かせる生き方があるのではと気付き、看護師を辞めてファイナンシャルプランナーの道を選びました。
 日本人はお金のことになると汚い、言ってはダメなイメージが先行しがちですが、生きていく上で大事なお金の教養をしっかり身につけ、社会保険制度をしっかり受けて、大切な家族や子どもを守れるすべを伝えたい。それが私の生きる道です」

カンボジアへ単独で農村ボランティア。コアな旅が好きです。

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笠井さんへのお問い合わせは株式会社マルモット・多田まで。
電話 06・6471・1460


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