ママ心、こちょこちょ!

Tickle。ー ティカ ー

 西淀川に限らず、いろんな町で小さな雑貨屋さんに出合う。たいていが住宅地の一角にあって、店内をちらりのぞくと女性がにっこりたたずんでいる。御幣島はスーパー『フレッシュにしよど』の裏手、『Tickle。』もそう。
 にっこりたたずむのは山田奈央さん。大学生を筆頭に3人のお子さんを育てるママでもある。
 「こういうお店ってママさんには入りづらかったりするんです。子供が騒いだりするかもって。だからキッズハウスや荷物を置くスペースを用意して、お子さん連れでも気軽に来られるようにしています」。
商品は、知人やインターネットを通じて出会った人たちのハンドメイド作品。作り手も子育て中のママが少なくないそうだ。

商品はアクセサリーだったりバッグだったり、子供服だったり。


 奈央さんには、子育てや周囲との人間関係がもとで心を閉ざしていた時期がある。その頃は「自己肯定ができず落ち込んでばかりだった」という。そんな時に、知人の誘いで東淀川にある子育てサークルのスタッフになった。

 「最初は私なんて何もできませんって感じでした。なのに、どんなことならできる? 高校が服飾学科なんだったら洋裁ができるんだね、すごいねって励ましてもらって。そうしてサークルでお手伝いをするうち、いろんなことにチャレンジできるようになったんです」。
 西淀川区役所の「に~よんステーション」のスタッフをしたり、リノベーションスクールに通ったり。奈央さんの興味は、行動に変わっていった。知り合いから「雑貨屋さんしない?」と物件を紹介されると「やってみようかな」と思った。
 「この場所を見た時にあっここでやりたい!って感じました。もっと家賃的に負担の少ない物件もあったので、主人には反対されると思ったんですけど、以外にも『お前にぴったりやん』って」。



 それからというもの、奈央さんは「わくわくしかない」と言う。手作りの作品と出合うわくわく。そして、その作り手と出会うわくわく。
 「作品はもちろん、作っている人も好きになってしまう。それをお客さんにも伝えたくなって、いっぱい説明してしまうんです(笑)」。
 そんな作品の裏側にある作り手のストーリーもハンドメイドの魅力。だからお客さんもわくわくする。ちなみに英語の「Tickle tickle」は「こちょこちょ~」という意味。奈央さんがお客さんのハートをくすぐるお店というわけ。
 「どうしてここを知ってくれたんですか? どんなものが好きですか? お客さんともついつい話し込んでしまいます。お店に来たことがきっかけで、新しいことに挑戦される方もいるんです。そうした時間もやっぱりわくわくしてたまらないですね」。

「いなざうるす屋」が手掛けるフェイクグリーン・フラワーはインテリアのアクセントにおすすめ。

スイーツカフェ『chouchou(シュシュ)』のお隣。

Tickle。
住所/御幣島2-7-5
営業/11:00〜18:00
定休/水・土・日曜(不定休あり)
https://ameblo.jp/nayutayu


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